Happy Life

太陽光発電に過度の期待は禁物。

2012/09/02 Sun

こんばんは。

私は太陽光発電システムを販売していますので、一般の方より、太陽光発電のメリット、デメリット
の詳しい話ができるのではないかと思います。
太陽光発電のメリットとは、太陽エネルギーがほぼ無尽蔵に手に入ることに由来します。
導入コストが割高なことは皆さんもご承知の通りですが、家庭用太陽光発電システムであれば
パワコンという精密機器を10年~20年に一度取り替えれば、あとはメンテナンスフリーで
発電できます。
災害時にも、各家庭で自家発電できますし、それは即ち、防災対策のみならず国防にも資する
ことだと思います。

 デメリットとしては、発電が不安定なことにつきます。
晴天時5KW発電したとしても、雲がさせば1KW、雨天時に0KWといったように発電量は
それこそ、お天気次第です。
電力会社は、電力の安定供給を図る義務がありますので、このような不安定な電力を
ベース電力としてカウントすることはできません。
急に雨が降り出したので、停電しましたということは許されないのです。
太陽光発電は、夏場のピーク電力を低く見積もることができるという程度の
効果は期待できますが、企業の生産活動を担うベース電力にはならないのです。

よく、蓄電池があれば、ベース電力になりうるといった意見が見受けられますが、その
意見は、遠い将来の希望として話すことは構いませんが、現状としては厳しいものが
あると言わざるを得ません。

ビルゲイツの言葉を借りれば、
「エネルギー貯蔵の問題も重要だ。あらゆるタイプのバッテリーを検討したが、いま入手できるバッテリーをすべて集めてもエネルギーを10分間も供給できない。再生可能エネルギーでまかなえるのは、電力の30%が上限。100%まかなうには、今の100倍以上に貯蔵能力を改善できる奇蹟的な技術革新が必要だ。」
ということになります。

ちなみに、我が家も太陽光発電を設置しましたが、年収の半分以上をかけて蓄電池に投資
することはできませんでした。

従来は、原子力発電、水力発電がベース電力として可動し、主に火力発電がピーク電力と
して機能してきましたが、原子力が止まっている為、ベース電力、ピーク電力を火力発電に
頼っているのが現状です。

 石油、天然ガスの輸入量が年間3兆円~4兆円も増大していますが、これは、いずれ、
国民や、企業が負担することとなります。
電気代は、誰もが避けては通れないコストですから、税金と同じ意味を持ちます。
7割から8割の企業が、原発再稼動を求めていますが、消費増税に続き、電気料金の
値上げでは、業績の悪化が避けられないとの危機感の表れでしょう。

 私が勤めている会社で、試算したのですが、電力が3割上がった場合で、製品にコスト転化
出来なかった場合、生産効率を5%向上させるか、1.5~2名の人員削減が避けられないことが
分かりました。
田舎の小企業でも、このような結果となることに愕然としました。
脱原発での死者は、熱中症の死亡者増加だけではありません。
失業者の増加、生活苦による自殺者の増加が懸念されます。
これは、「何か革新的な何かが出来上がれば、原発はいらない。」
というような見通しではなく、
確実に起こる悲劇であり現実です。

 話を太陽光に戻します。今、大変な勢いで太陽光が売れています。
これは、太陽光発電システムが、企業努力により家庭に手に届く価格帯となったという面も
ありますが、フィードインタリフ(FT)という制度が主原因となっています。
各家庭が通常KW21~22円で買っている電力を、42円で電力会社に10年間固定で買取を
強制するというシステムです。
これにより、私の顧客で言えば、8年~11年で確実に初期投資コストを回収できています。
(屋根の向き、傾斜、太陽光発電のメーカーにより誤差はあります。)
42円で買取り、21円で売るということでは、電力会社が倒産してしまいますので、
FTにはからくりがあります。
差額分を電気を使うすべての消費者が負担することとなっているのです。
これを太陽光発電促進付加金と言います。
太陽光発電の割合が1%にも満たない現在の付加金は80円程度ですが、
太陽光が増えるに従い、この付加金も、確実に電気料金に
上乗せされていきます。

昨年は、再生可能エネルギーの固定価格買取制度ができ、太陽光以外の自然エネルギー
も買い取られることとなりました。10KW以上であればFTが20年間固定となります。
この制度は、脱原発というヒステリーに、少し引きずられているという面
があるというのが私の感想です。

ソフトバンクの孫さんが、1KW42円を主張されていましたが、42円は高すぎると
思います。仮に、それが適正価格だと譲ったとしても、10KW以上一律に適用することに
制度の瑕疵があります。
簡単なことです。土地を買収し、整地し、基礎を作り、鉄骨の架台を作り、
太陽光パネルを載せるというメガソーラーでの採算と、屋根に載せるだけの
小規模発電と基準を同じにしているのですから、矛盾があって当たり前です。

 10KWといえば、田舎の屋根が大きな家なら載せられる規模なのです。
基礎も、鉄骨の架台も造成費もいりませんので、採算は家庭用太陽光発電と
何ら変わりません。
10年で元がとれるということは、年利10%を意味します。
これが20年間続くのですから、経済原則を無視した制度としか言えません。
単純に試算してみましょう。
10KWの年間発電量は概算で10000KWですから、年間の売電額は42円×10000KW=42万円
となります。
これが、20年間ですから、840万確定ということになります。
まあ、中国製の太陽光であれば初期投資400万くらいですから、国債を買っている
場合ではありません。
これでは、太陽光バブルを誘発してしまいます。
実際、私も販売していますので、かなり、制度の矛盾を感じていますし、
FT制度を縮小又は廃止させるべきだと思います。

 いろいろ問題はありますが、裕福な人、言葉を選べば大きな屋根を持っている人ほど、
太陽光のFT制度の恩恵が大きく、例えば借家住まいの方にも強制的に太陽光発電促進付加金
として徴収されますので、逆進性の高い制度だとも言えます。
普及の進んだドイツでは付加金の月額は1000円を超えており、極論すれば、借家住まい
の方も含めた電気利用者が、太陽光発電の売電利益を享受する方達を支えているという制度
となっています。
ドイツの付加金の総額は、年間1兆円であり、投資目的の為に、自然エネルギー
の設備を整えられる人(資力がある人、設置する場所を提供できる人)に、所得が移転して
いることを意味します。

 原発反対運動に参加される方と、格差反対と言う人は一部重なっている面がありますので
皮肉としか言いようがありません。

 自然エネルギーについては、経済原則に照らし企業が、魅力的な商品を開発し、
普及していく分には賛成しますが、FT制度で、無理やり普及させ、
原発の代替えにしていくというシナリオは早晩、見直されることと思います。
太陽光発電は、FTがなくとも、充分手の届く価格帯となっており、
本来の姿に戻すべきだと思います。

また、天気に左右される電力が逆流するということは、送電網の整備、或いは
スマートグリッド化など、新たな莫大なコストが発生します。
これも問題です。

私は、安全保障の面からも、経済的合理性からも、原発を再稼働させるべきだと
思います。

前述のビルゲイツの論点を引用すれば、福島の事故を教訓に、最新の原発に変えていき、
安全性を高め、或いは、第4世代原子炉を開発し、廃棄物の問題も解決し、
核燃料はほぼ無尽蔵とするような道筋をつけた方がより建設的なのだと思います。

まねき猫のtwitterへジャンプ

にほんブログ村 政治ブログ 政党(団体)へにほんブログ村


ブログランキング参加中

スポンサーサイト

テーマ : 「原発」は本当に必要なのか
ジャンル : 政治・経済

コメント

Secret

プロフィール

まねき猫

Author:まねき猫
会社員(営業職)3児の父親です。趣味 ゴルフ

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
ブログランキングに参加しています

FC2Blog Ranking

アクセスランキング
[ジャンルランキング]
政治・経済
377位
アクセスランキングを見る>>

[サブジャンルランキング]
その他
96位
アクセスランキングを見る>>
FC2カウンター
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

お役立ち情報